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自然への尊重とトレイルランの未来

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登山道とランナーの課題

 2022年、ハセツネCUPには時折、強く雨が降り、長時間に渡ってそれは続き、大会の舞台である登山道には波紋が走りました。ランナーたちの追い越しによるはみだし行為が目立ち、歩道の複線化や歩きやすい場所を選び、コースから外れる光景が広まってしまったのです。

 

 大会終了直後から私たちは緊急の会議を環境省・東京都環境局・東京都レンジャー・東京都山岳連盟と共に重ねました。大会中止やコースの大幅変更など、大会そのものの存続が危ぶまれる事態。しかし、私たちはランナーの皆さんに新たな道を示す決意を胸に何度も意見交換を繰り返しました。

 

新たな取り組みと環境への尊重

 2022年の出来事は、参加ランナーたちにとっても心の負担が大きかった。荒れたコースを見ながら、「大会後、この場所はどうなったのだろう?」という不安の声が心に響いたことでしょう。

 

 翌年の大会では、従来の定員を500名削減すると共に、はみだし禁止を示すコーステープの設置や歩行区間を設ける試みに取り組みました。

新たなルールはハセツネCUPのコースに、国立公園や特別なエリアが存在することを知っていただき、登山道を外れないということへの意識を高め、自然との共存という新たな視点から、選手の皆さんの走り方が自然と変わることを期待するものです。このような取り組みや相互理解が進み、エリートの枠の設定は、これまでのように気持ちよく走れる可能性への灯として、決して消すことはありません。

 

トレイルランニングコミュニティの責務

 トレイルランニングコミュニティは、自然へのマナーやモラルを求められています。トレイルの成り立ちや維持管理を理解することで、思いやりと優しさが芽生え、他者に迷惑をかけない走りへと進化するでしょう。そして、心に余裕を持って自然の美しさを楽しむことができるのです。

 

 私たちは、皆さんに取り巻く状況を理解していただくため、ぜひトレイル整備作業を経験していただきたいと思います。整備作業を通じて、トレイルの魅力と整備の楽しさを発見でき、自然への感謝の気持ちが一層深まることでしょう。また、この経験が他のトレイルエリアでも同じ意識を持つことに繋がるでしょう。

参考URL:私たちのフィールド整備活動

 

自然との共生、冒険の世界

 最後に、レースに出場する際には、100%のレースを楽しんでほしいと願います。競走するだけでなく、仲間との素晴らしい時間を共有し、トレイルランの魅力を存分に味わってほしいのです。トレイルランニングは、自然との共生と冒険の世界です。

 


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